翻刻!地震・災害史料

コレクション: NDL地震・火山

麗斎叢書. 20 - 翻刻

麗斎叢書. 20 - ページ 30

ページ: 30

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鐘は除くへしなと細かなる触は下へハ届か ぬもの也頑愚なるもの共旦那寺の本尊迄も 打碎かるへしと思うふハ必定なり  領主地頭も自身領分知行所へ行事もあらす  家来手代等ニても遣ハすか又ハ寺社奉行の  云渡ニて僧を呼出すか地頭より名主庄屋  を呼出し鐘の員数ニ而も改るより外すべき  事なし其時ハ百姓は元より寺僧も鐘の  数を少く云立相應の賄ニ而も贈りなば  家来手代共の多くの中ニハ手の内ニ而差  繰いか様にも増減なるへきなり民心動揺し  罪人も夥しく出来なすへき事眼前也 一方人之外夷四方ニ充満し毫末の隙あらば 打入へきと窺窬なす時也此節は民心を鎮 静し士を養ひ急々應するの策を第一と なすへき時也去なから寺院ニより鐘を献す へしと願出るは格別の事京都ゟ仰出され しとて其儘触出すハ武将の位に然さる也 時所位ともに取亡ひ人の真似さへすれハ良 事と思へるハ何事成哉天下を以て己か任 となす人共故萬事決断なし去とて只も 居られず国家の大事を捨措にし人の議論を 恐れ是ニては當分人も合意すへきと法 令数々ニ相成百事人の害を防く手段斗二而 一分の決断一ツもなく其中には何れとか成へ しと始終人斗當てニなし所謂町内送と 云もの有て我門前ニさへ送り出せは先ニ而者