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の氣を鎮て引上る既ニ火事てさえ
出太鼓引鎮り鐘といふて打へし其陰
聲の半鐘を打て夫々の詰め所〳〵へ
集りしと云事てハあろふが昔の大将
方に左様な逆な事ハきらひて既順成
時分萬物を育て不順なる時ハ萬物を
弊す迄軍ハ惣して順を以て逆を打
を打といふて兎角天理ニ逆らハぬ様に
するものじや螺さん御前ハ軍にきつい
功者たかとふ云事と知て居なさるへ
螺かい我等は先祖神代の時ゟ軍と
いふハ一番がけじや其訳といふハヲイラノ聲ハ
十二律の外で秋氣りん〳〵とする処
螺貝こえを発る時ハ山々谷々も鳴響
猪猿狼其外の猛獣迄も大きに恐れ
をなす故に軍掟は一番貝には兵粮を
遣ひ二番貝には具足を着て身を堅
め三番貝には皆持場〳〵の詰所へ出て
大将の下知を待数万騎の中でも貝
にて皆備を立る事神代より源平の
戦ひ應仁の乱又は新田足利楠夫
より武田信玄上杉謙信今川義元