← 前のページ
ページ 64 / 104
次のページ →
翻刻
暦然と法を立て横糸ハ右よ左よと
すれ共竪糸の延ちゝミなく動かぬ様に
軍法を立る事じや右軍法を立るに
はよき大将や名臣かなくてハ中々出来
かたき事也其国に名士有る時ハ敵
国ゟ是をおかす事ならぬものじや譬へハ
山に猛獣ある時は其山へ■【操ヵ採木カ】業又ハ
樵夫もいらぬもので国によい軍法名士が
なくてハなら【ぬ脱ヵ】ものじや智者あれハ戦ひ
強く小人の武勇壮健とは違ひて
軍は六ケ敷物入用の事ハ国用意足を
足事をよくする役人を用ひて軍事を
調国用を足の時は思ふ儘に備建
人を遣ふ事の出来る故に漢の高祖
は世を治て後蕭荷を第一の官禄
に高く報したるハ蕭荷は合戦に構ハす
国用を専らにして高祖ニ思ふまヽに
働せたる故四百余州手に入て治たる
は全く蕭荷の働なる故じやと賞
したり御大名方ても軍事ハ第一の肝
要じや勝手かわるければ軍事の調ハ
ぬものじや第一萬卒をあかなれむるも