翻刻!地震・災害史料

コレクション: NDL地震・火山

麗斎叢書. 20 - 翻刻

麗斎叢書. 20 - ページ 76

ページ: 76

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 長屋に住居せる中に其頃初のほりの若  ものありしをもろ人の日頃打より噺せしか  二日の夜ハいといたふさるかたく酒のミにまか  らんとかのわかもの只ひとりのこしおき  吉原に行たりしかは残りなく死失るとなん  豊州ハ僅五萬石の御家なるに馬十六疋人百  七十二人しにうせぬ 公へは七十六人と訴  奉りしと其国の人荻野錦橘かたりぬ  其他族もとの人々には佐藤千根野本郷  金澤酒井本間半井なとミな燒失せ  土岐といへるハ火をまのかれたりに十七人  死失しと其家の士森田市左衛門より聞ぬ  燒ぬ御家さらんかヽりせはまして燒たる  御方ゝの御家をやいつれの御家にかありけん  あるしの殿ハ先のかれいて玉ひしかと内君  より男子四人瓦の下にうつもれ玉ひしかハ  引返し下部とも諸共に力の限りはたら  きて二人ハ援出し玉ひし其間に下ゟ  火ほとはしりいて父上ハいつこ母上ハいかに  し玉へしあらあつやとおめきさけふ聲し  つるを救もあへす燒りしなひ玉ひしとかや  その父君の御心の内いかなりけんよそに聞  たに涙せきあへぬものを 小川町より東のかたハ駿河臺のミさるとも