翻刻!地震・災害史料

コレクション: NDL地震・火山

麗斎叢書. 20 - 翻刻

麗斎叢書. 20 - ページ 82

ページ: 82

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 のかれいてしものヽ外ハミな炎に立ま  かれ死失てけるにこの御家に京橋の邊り  とかや鳶頭てふいやしきものゝまなむすめ  を宮仕に出しつる男ありしかこの夜いかにも  して娘をたすけ出さハやと屏のくつれ  より入て見るに奥のかたハはや焰立散て  ける程に表のかた迄ものくるほしきまて  尋ねさまよひしにいやしからぬわかものゝ  にけもやらで御玄関に立居しを見人  の親の心は誰も〳〵同しからまし今に  なんするところにいわけなくにけもやらぬ  哀れさよ行ゑなき娘尋るよりは  とかの若ものを脊に負て帰りきしか  ひと目ふた目ハものにまきれて誰も問さり  しに娘もさたかにやけうせしなと聞え  けれはこのわかき人も親君の尋まとハ  せ玉ハめと其名問てけれとふかく包て  何ともいハさりしをかにかくせめてけれは  我は松平何某よとの玉ひしほどに扠ハ  と打驚きいそき御やしきに送り参ら  せしよしこのをのこなかりせハいかでか  助かり玉ハんといと哀れなりしなとかたる  ものありき我 御家ニては  君も梁に壓倒され玉ひしかと