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のかれいてしものヽ外ハミな炎に立ま
かれ死失てけるにこの御家に京橋の邊り
とかや鳶頭てふいやしきものゝまなむすめ
を宮仕に出しつる男ありしかこの夜いかにも
して娘をたすけ出さハやと屏のくつれ
より入て見るに奥のかたハはや焰立散て
ける程に表のかた迄ものくるほしきまて
尋ねさまよひしにいやしからぬわかものゝ
にけもやらで御玄関に立居しを見人
の親の心は誰も〳〵同しからまし今に
なんするところにいわけなくにけもやらぬ
哀れさよ行ゑなき娘尋るよりは
とかの若ものを脊に負て帰りきしか
ひと目ふた目ハものにまきれて誰も問さり
しに娘もさたかにやけうせしなと聞え
けれはこのわかき人も親君の尋まとハ
せ玉ハめと其名問てけれとふかく包て
何ともいハさりしをかにかくせめてけれは
我は松平何某よとの玉ひしほどに扠ハ
と打驚きいそき御やしきに送り参ら
せしよしこのをのこなかりせハいかでか
助かり玉ハんといと哀れなりしなとかたる
ものありき我 御家ニては
君も梁に壓倒され玉ひしかと