翻刻!地震・災害史料

コレクション: NDL地震・火山

麗斎叢書. 20 - 翻刻

麗斎叢書. 20 - ページ 84

ページ: 84

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ためかつしまに下より焰ほとはしり出し程に とても死んするいのちなれハと指違ふるも あり腹切るもあり総て十八人しにうせ幸 に火薬に火はうつらさりしかと御やしき ものまて数を尽して死うせたりしよし  黒川一郎の父は酒井家の物主にて其  夜うけ玉ハりつる砲臺にありしか會津  の御家にてうけ玉ハれるところと隣けれハ  救ひ玉へてよと人のきくにより船出し  つれと数ある臺場のその中に會津の  御家のハ初て築立る処なれハ小屋の上も  一尺の板もてふきそが上に石炭もて六寸  斗にてぬりかため其上を二重ぬりにこめ  たるなれハ戸も窓も打やふるへくもなくて  中なる人々のあらあつやさらハ腹切んなと云  こゑの外に聞へけれと助くへきすへもあら  さるしまに炎立藪しほとにもし火薬に  火うつらハひとりもいきのこるものハあらしと  船漕かへしけるか今宵ハ常に替りて  潮ミな乾き辛くしておのか持場迄帰しか  津波やこんと夜ひとよ安き心もあらさりし  とものかたりしとて一郎のおのれに語り  候き又芝の神明前に岡田屋とて今  昔しの文ひさく家ありしかそがぬりこめの