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つけ聞に付あさましからぬはなしかたに
夜ひとよ夢の中にゆめ見る心地して大路に
立あかしけるに燃のこりたる炎の中より所々
青き火もえ上りなまくさき臭の鼻を襲も
いと心うくて早明よかしと念しつるに明るに
随ひ大路を見渡せは夕へあやまちせし
ものを戸板にかきのせ肩にかけいたハり
行人の路もさりあへず或ハ腕ぬけ足を
れたるあるは頭打割れ腰たヽさる其浅
ましさいはんかたなきにやけたる屍を菰む
しろにおし包ミ車につミしハさてしも
いはず酒砂糖なと入るへき樽を柩の替りに
し猶たるへくもあらて街に水たくわひあ
りし桶ぬすミ行もありそもたらぬにか
あらんなきからのミ埋帰るもあり夕へ廓をの
かれ出しうかれめと覚しくて髪もおとろに
面も得あらハて紅ゐの湯具したるさすかに
日頃浅からずちきりおきし男にや手を引
合てたと〳〵しけに路行もあり又ひとや
をのかれいてし罪人にやさかやきの跡長く
のひ色青さめたる男のいきもたゆけに
行もありこのひよりして後は日毎に
五度六たひ地震せさることもあらねば
人の心もさはかしくて今宵ハ津波こそ