翻刻
又候/煮(に)詰(つめ)て火(ひ)をおろして紅(べに)を入よく交(まぜ)合(あは)せて
はけにて其(その)上(うへ)に引(ひき)極(ごく)あらき氷(こほり)おろしをつけて
並べてかわかす
○笹(さゝ)の友(とも)
一 煉(ねり)羊(よう)羹(かん)を細(ほそ)びき松(まつ)葉(ば)形(かた)にして紙(かみ)の上(うへ)へなら
べて乾(かわか)し置(おき)氷(こほり)砂糖の煮(に)詰(つめ)たるをさまし鉢(はち)に
入てすれば段々(だん〳〵)に白(しろ)くなるなりそれを外(ほか)の鍋へ
取(とり)分(わけ)遠(とほ)火(び)にかけて箸(はし)にてかきまはしゐるうち
に白(しろ)酒(さけ)の様(やう)になるなりそれを右かわかし置
たる松(まつ)葉(ば)の羊(よう)かんを入て満(まん)偏(べん)なくつけて箸(はし)
を四五本づゝならべて其(その)上(うへ)に置(おく)しばらくの内(うち)
にかわくなり
○村(むら)時雨(しぐれ)
一 金玉糖を薄(うす)く切(きり)て煮(に)詰(つめ)たる氷砂糖の中へ入て
目(め)笊(ざる)へあげて砂糖のたれたる時(じ)分(ぶん)極(ごく)細(こま)かなる氷お
ろしをふるひかけて簾(す)の上(うへ)へ並(ならべ)て一両日/置(おく)也
氷おろしが金玉糖へしみて堅(かた)くなるをよし
とす至(いたつ)て最(さい)上(じやう)なる物(もの)なり
○玉(たま)兎(うさぎ)
一 求(ぎう)肥(ひ)の種(たね)を煉(ねり)直(なほ)して中へ上/餡(あん)を入/少(ちひさ)く丸(まる)め置(おき)