翻刻
おへる山に生たる石社は国の宝と石こりか子にはあらねと
石屯を宇陀のうかちか手力を心あはせてもろ人に
忌鉏もたせすきかへし忌鍬とらせ打かへしはふり
とりいて奉るそも〳〵是の里の名はあやにたふとし
みそらゆく羽明玉の命そや造り玉ひし其玉を日の
大神にまつらしし其玉造り名におひて天津日続の
大饗へとよのあかりの神賀の吉言奏しに大神の
御手代として代々たえす御賀の玉を奉りつかへ
まつりし古事は谷の埋木春の日の光を見すて
彼方の古川水の音たえてふりにしかともこち〳〵の
ふる河岸の若暦木わかゝへり来て年波も今日の生日
に立かへりめさけたまひし神宝返し玉へるゐやしろと
伊豆の御宝添玉ひしかのみならす尊しや神の宝と
ひたふるにいつきまつれと大言そはれりしかは昔より
たふとかりける御宝の今はたさらに御光も照るか
如くみやつこも百の祝部も自然ぬかつきまつり風の
音の遠の朝廷をはろ〳〵と御祖の神の天翔り
国形見にと国翔りかけり見めくり此山の石とり出て
天の下くしはきませる皇孫のいかしの御代を常御代
の手長の御代と神ほさきほさき造れる美ほき玉