翻刻!地震・災害史料

コレクション: NDL地震・火山

出雲紀行. 20 - 翻刻

出雲紀行. 20 - ページ 8

ページ: 8

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出雲郡千家村迄至れるに俄に目くるめきて足たゝす 持病起れりやと思ふ程にそあれ大地大波の打かことく に見えて片辺なる長雲寺の松三百年にも及へく思は れける老木ほつえ寺の屋根につくかと思ふはかりゆる まてこの寺をはしめ家毎にものゝ落る音ころひたを るゝ音おひたゝしき事になん又左右のあけ田の水 うねことに打越てゆるけりやゝをさまり方になれ るころ空中にて震動鳴動せり神立村にいた れるまて猶やます此夜爰にとゝまれるに此あたりの 百姓とも皆家を明て出雲川の川堤の上にて夜明せし とそ宿の主いへらく大きにゆるきなは起すへし心落 ゐてい「ぬへし」ね玉へといへは其口にまかせて打臥ぬ夜中 幾度となくゆるきける度毎に家刀自らは懸出た りしとなんおのれは終日の歩行にくたひれてよく 寝て翌日のあした思ふに松江はいかはかりの事ならん それ聞すして行へきにあらすとて神立を出てだん原 といふ所まて帰りしに出西より庄原へ川違ありし 新川の南堤二三町はかりの所しつみけるを向より来れ る人に尋ねけれは昨日の地震に如斯しつめり恐しき 地震なりしといへり扨松江を出くる人あらは