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コレクション: コレクション3

種痘活人十全辯 - 翻刻

種痘活人十全辯 - ページ 5

ページ: 5

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医師を招き犀角(さいかく)。一角(いつかく)。穿山(せんざん)甲(▢▢)鹿茸(ろくしよう)。反鼻(はんび)。底野迦(てりあか)。泊夫藍(さふらん)。 大人参等の諸薬を用ひ。遺(のこ)る所なく療治を尽し。或は 仏殿(ぶつでん)に護摩(ごま)を請(こ)ひ。神社(じんしや)に祈祷(きとう)を願ひ。富貴の家には 親類(しんるい)多く集り。出入の者も。入かわり立ちかわり看病(かんびやう)を 助け。貧賤の家には。戸を鎖(とさし)て家業を廃(はい)し。日夜 帶(おび)を解 かず。顔をも洗はず。真黒(まつくろ)になりて看病を怠(おこた)らず。千慮 百計して。力を尽せ共遂に寸効なく。一軒の家にて三 人死するもあり。或は二人死するもあり。死を免るゝ 家は甚 稀(まれ)なり。幼少にて死したる者は勿論。多く十五 六歳より二十五六歳にて死したる者も亦 夥(おびたゝ)し。予が 門へも訃音(ふいん)【左ルビ「しゝたるしらせ」】の来ること。日に三四家に下らず。建具屋。 指物屋等は。常の細具をやめて。葬送(そう〳〵)の道具のみを造 る。毎夜市中は。葬送の五ツ六ツも並ひ行く事あり。或 は東西より出合。或は南北へ行違ひ。四方の寺々にて は。毎夜痘児を葬る事。一寺にて二三人。或は五六人。或 は十三人に及ひたることあり。」死する者甚多き故に。 門人に命し日に聞見(ぶんけん)する所を記さしむるに。一月に 五六十人。或は八九十人。正月より極月にいたり。大数 九百余人に及べり。然れ共 遺漏(いろう)【左ルビ「とりおとす」】する所亦多かるへし。 痘瘡今も□盛に行はれ。近村へも伝染(うつり)て死する者。小