翻刻!草双紙の世界

コレクション: @chinjuさんと読む草双紙

怪談御伽童 5巻. [2] - 翻刻

怪談御伽童 5巻. [2] - ページ 33

ページ: 33

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わきまへず我 慢(まん)外道(げたう)へ落(をち)入り悪 趣(しゆ)に迷(まよ)ひ我 を恨(うら)みんは是非(せひ)なし幼弱(ようじやく)の伜に鬱憤(うつふん)を晴(はら)さ んとは比興(ひけう)至極(しこく)の至りなりと大きに嘲(あさけ)り佐介か いたみを介抱(かいほう)す夜明(よあけ)けれは医(ゐ)師をまねき薬を つけなとして痛(いたみ)を療治(りやうち)す母は夜すからあんじ あかして未明(みめい)に人を遣し此事を聞てわれも走(はし)り きまほしう思へとかなはて迎(むか)ひの人をやりて呼(よひ) よせかへらぬくり言は人聞もいかゝなれと女のならひ さま〳〵に歎(なけ)きけるも理(ことは)りかないたみは日を経て 快気(くはいき)したれとも首(くび)は後のかたへねちれて片輪(かたわ) つきたるをさま〳〵にあつかへど元のことくにならず此 子も口 惜(をし)しき事に思ひけれども甲斐(かひ)なし首(くび)は 右のかたへねぢむきたれども健(すこやか)になりぬれは祖父(ちゐ) に向(むか)ひ又父がもとへ行んといへど此度は人々あな がちにいさめ止(とゝめ)て更(さら)にゆるさずかくて1とせ斗り ありて佐介人々にさま〳〵断いひて漸(やう〳〵)に父か許(もと) へ帰り来りて父ともろ共山伏に向ひゐたり此度は 死霊(しれう)も手をさへず佐助はかく片輪(かたわ)づきたる 事を不斜(なのめならず)口惜(くちおしう)思ひけれど死霊にうらみ云(いふ) へくもあらず只三人にらみあふてうち過(すご)すのみや