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コレクション: 漂流記コレクション

漂流人物語記 - 翻刻

漂流人物語記 - ページ 4

ページ: 4

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【右丁 相待居候処不思議に碇弐丁引居申処いつ之間にやら大磯之下たへ船よき所へおり申候 誠に難有存此所に一時計り居申又々弐挺之碇を引上けては何国ともなく流れ行其時 夜もあけ候に付何卒今日中によき地へあけさせたまえと祈念致候処まことかすかに まゆけ程の小島弐つ□□【見へヵ】早々寄せたく思ひ候処次第〳〵小島近く此島はあとにて 【始り也 △】 承り候得共東唐/波丹(バタン)国保後須と申島也此島に人家なしかや多く間に少々木あり此島 地方ゟ凡百間計沖に幅四五間長百五拾間計之鹿石此所へ吹上られ其日も大体之 しけ程風吹船はみちんに相成一同相歎き垣立或は水板何に不寄手にあり候ものに 取つきはけしき浪に打上けられ命から〳〵山根岩角に手をかけ命から〳〵 はいあがり人数改見候処拾四人上り残り五人色々吟味致候而も行衛相知れ不申候 無程日も暮最早何共尋方無之是非なく拾四人之者此島に人家もあれがしと 尋候得共人家一軒もなし其夜はかやを折しきい衣類は壱つもかわきたるもなし 其侭うちふし居候処亥頃大雨ふり此時十四人之者一同に声をあけ銘々は 【左丁】 ぬれなからも此所にあり残り五人之者は如何相成候哉と涙なから相歎き追々惣身ひゑ 空腹に相成何と申方も無之あくれば十一月八日早朝天気能相成十四人之者申候は 昨日之難船場へ参り五人之者を相尋可申と申合尤老人は足手たたず無拠此所へ 残し置若気【=誤記ヵ】者手分けに而相尋又山の中へわけ入候処至而小家有屋根はかやをならべかべは なし此内に少々火のもへさしの跡有人は住ねと人のかよいは致し可申と存居候処 向ゟ小船弐艘車かいにて来此人頭はしやくまうしろく不美かみ少しは衣類に 木の/葉(根か)をたたきしやきじはんの如致しもゝ引様成ものをはき銘々そま よきを持六七人来何角問といへとも言葉わからす此方よりゆひ二本出しければ 向ゟ日本かと云一同うなづけば承知のよふす也銘々腹をおすゑ空腹也と 口をおしゑけれは向よりいもを出し呉申是而腹中少々しのき其内は□に而 かやの根をとりすい居申也扨此品は砂糖きびのしるを酒のよふに呑候処也 然るに五人之死骸も八日晩ゟ九日昼迄に浪にてうちあけ舟かす道具