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【33コマ目から】
こゝに出し示す
煙葉《割書:濶(ひろく)大色 青緑(あをく)|膩気(あぶらけ)あるもの》 九拾六銭
葉ごとに布巾(ぬの)を以て汚(けが)れつきたる砂土等を拭ひ浄うし木臼
の内にて杵(つ)きたゞらかし水を加へずして其青汁を取り右 量目(はかりめ)
程の内に 家豬脂(まんていか)《割書:交り混する筋膜(すぢかは)等の|者を去り清潔(きよらか)にして》四拾八銭を和しよく拌(かきま)ぜ
これを銅鍋に入れ微火(こび)にて煎煉(せんれん)し水気尽き宜きを得る
硬(かた)さになれるを度(ど)とすべし
《割書:此方は主治金瘡或は潰瘍(くわいやう)岩痔(がんぢ)癰疽(ようそ)等 諸般(もろ〳〵)の悪瘡に貼して能|汚を清くし急を緩(ゆる)うし痛を和らげ肌(はだへ)を生ず又他の膏薬|方中に合す》
溺死(できし)を救(すく)ふ法
近頃 溺死(できし)【左ルビ「おぼれしに」】をす救ふ簡便方(てやすきしかた)を得たり此患ともすれば救ひがたし此
術開けて後死を免るもの多しといふ其法は即 大頭(おほひさら)の長煙管(ながきせる)
を用ひ縷煙(きざみたばこ)を盛(も)り火を点し其 火頭(ひざら)を口に含(ふくみ)て其煙を肛門(こうもん)
より腸中(はらわたのなか)に吹入るなり再三これを吹こみ第四五度に至て口一ぱい
に含める煙を一気(ひといき)に吹入るかくのごとくすれば腸中(はらのうち)雷鳴(がう〳〵なり)をなし
程なく口より水を吐出す但其水は僅(わづか)にして腹張(はらのはり)乍ち減消(げんせう)し
て回生(よみがへる)なりもとこれ溺死(すいし)の人のめる水はわづかに食道胃口(のんどよりゐのふまで)の間に
あるものなり然れども呼吸(こきふ)の常道(じやうだう)を壅閉(ふさぎとづ)るを以 吸気(すふいき)下に推(おし)
送(おく)る事なきゆゑに気息(いき)をとゞめ胃(ゐ)と腸(ちやう)の間にもとより含める
空気(くうき)升降(しようがう)の度を失ひ次第に鬱滞(うつたい)して胞張(はれふくる)ものにして
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