翻刻!地震・災害史料

コレクション: NDL地震・火山

安政大地震畧記 全 - 翻刻

安政大地震畧記 全 - ページ 10

ページ: 10

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【右丁】 形勢(ぎやうせい)あたかも天地(てんち)をくつがへすかと思(おも)ふばかりに恐敷(おそろしく)市中方(しちうがた)の大将(たいしやう) には土(つち)屋 蔵(くら)の守(かみ)厚壁(あつかべ)。鬼瓦(おにがはら)の兜(かぶと)に観音(くわんのん)びらきの大 鎧(よろひ)土台(どだい)の石(いし)の 駒(こま)にまたがり丸太(まるた)の鎗(やり)を小 脇(わき)にかい込(こみ)夜打(ようち)と見るより無二(むに)無三に ゆらるゝ中へ突(つい)て入(い)れど何(なに)かは以てたまるべき勿地(たちまち)【忽地の誤】《振り仮名:数ヶ所|すかしよ》の深手(ふかで)を蒙(かふむ)り 崩(くづ)れ立て引退(ひきしりぞ)く入 替(かは)つて馳(はせ)出るは敷瓦(しきがはら)巴(ともへ)の助(すけ)棟木(むなぎ)牛(うし)の助(すけ) 鴨居戸庄司(かもいとしやうじ)平家安全(ひらやあんぜん)なんどいへる一 騎当千(きとうせん)のめん〳〵揺高(ゆりたか)目(め) がけて討(うつ)てかゝれど手にたつものはあらばこそ微塵(みぢん)に成(なつ)て敗走(はいそう)なす 鯰方(なまづかた)には悪風(あくふう)さつと吹来(ふきく)ると等(ひと)しく二陣(にぢん)にひかへし飛火(とびひ)のが勢(せい) 三十七ヶ所(しよ)一 度(ど)に火の手をあげる程(ほど)に煙(けむ)り焔々(ゑん〳〵)として天(てん)をこがし深夜(しんや)も さながら昼中(はくちう)の如(ごと)く諸々(しよ〳〵)八方へ焼立(やけたて)〳〵火花(ひはな)を散(ちら)して戦(たゝか)ふにそおくれ 【左丁 コマ9の左丁と同じ】 【本コマ左丁と次コマ右丁は増丁】