東京学芸大学「学びと遊びの歴史」を翻刻!

コレクション: コレクション 2

古今相撲大全 - 翻刻

古今相撲大全 - ページ 22

ページ: 22

翻刻

【右丁】 題林愚抄                    親隆  さしかねてなけまふよりも相撲長のひさこ花とるけいろ                        まつ見よ 或は敵方(あいて)のすまひ理なき時。又/趍進(はしりすゝみ)て是を取離(とりはな)す。敵方 の相撲長また来て是を遮(さへぎ)る。勝負分明ならざるものは。上卿(しやうけい) 仰を奉(うけ)て。左右の次将を階下の東西に召て。各(おの〳〵)所見(しよけん)を申。 其とき勝方/歓呼(くはんこ)諠譁(けんくわ)す。次将/単衣(ひとへ)を脱て是を給ふ。左将は 日華門(じつくはもん)を渡らずといへども。要須(やうす)の人勝ときは。是を走る。勝方 立合舞ふ。負方には。立合。/籌刺(かずさし)等を改替(あらためかゆ)。勝方又笑ふ。されば 清少納言の枕草紙(まくらざうし)にも。むとくなるものすまひのまけてゐる 【左丁】 うしろ手とかゝれたり。右方の擬近(ぎきん)の奏下らざる時。府補(ふほ)の 近衛を称て直(たゞち)に進者追返して負とす。勝方/葵(あふひ)花/瓠(ゆふがほ)花。 并に剣衣等肖物を称。次の番を具せしむ。葵瓠の花木落 ときは。勝方といへとも風吹て階下(かいか)に入ば是をとらず吹入たる 時は。相撲長一人すゝみて是を取。最手(ほて)前番(せんばん)の相撲によらず 華を付く。並に剣衣(けんい)を執(とり)て出。壱弐番の間/内豎王卿(ないじゆわうきやう)及(およひ) 出居(でゐ)に衝重(ついがさね)を賜(たま)ふ。下﨟(げらう)の少将/瓶子(へいじ)を取て相従(あいしたが)ふ。大臣よ り次第に勧盃(さかづきをすゝめ)て退下る。而後三四番の間に御膳(おもの)を供(くう)す 《割書:今云|中入》十七番/畢(おはつ)て。日暮ければ。数をきはめず。是をやめらる。