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の西/力士(りきし)は。すまふ/人(ひと)宗平に/似(に)たりと/続古事談(しよくこじだん)に出たり
/勝岡重茂(かつおかしげもち)相撲并勝岡/常正(つねまさ)相撲の事
人皇六十八代後一條院の御宇相撲の/節(せち)に/勝岡(かつおか)といふ相撲
と/重茂(しげもち)といふ相撲合せけるに。重茂か/尻(しり)を木にすらせけ
るを。常世といふすまふ見て。只今大事出来ぬといひけるに
/果(はた)して重茂。木をふみて勝岡にかゝりければ。勝岡まろびに
けり。/小野宮実資公(おのゝみやさねすけこう)は勝岡が/負(まけ)たるをいかり給ひ。/隋身(ずいじん)をめ
して人をはらはせられける程に。/冠(かふり)をうちおとさるゝものも
有けるとなり。おなじとき左の方の相撲おめ〳〵まけけるを
小野宮殿あざけり給ふよし聞へければ。左方の輩夜のまに
勝岡負べきよしの祈をせさせけり。其あくる日勝岡と常
正とあはせけるに。常正勝岡を取て火たきべになげ付たり
/後(のち)のたびには/勝負(しやうぶ)を/決(けつ)せず此とき/公保常時(きんゃすつねとき)なと聞ゆる相
撲共是は/奇異(きゐ)の事なり。かくばかりの相撲声を出して勝負せ
ざりし事。いまだ/聞(きか)ずいかさま子細あらんと/評伴(ひやうばん)しけり。古今著聞集。江次第に見へたり
/久光恒世(ひさみつつねよ)相撲の事
常世ノ常江次第作常
後/一條院(いちでうのいん)の御宇相撲の/節(せち)に。/久光(ひさみつ)といふ相撲。つめをながくし