東京学芸大学「学びと遊びの歴史」を翻刻!

コレクション: コレクション 2

古今相撲大全 - 翻刻

古今相撲大全 - ページ 39

ページ: 39

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おきあがらざりけるが。成村ははう〳〵/起(おき)あがり。相撲部屋へ入けり 衣/襖(はかま)きて。人に手をひかれてかへりけり。恒世は をき/得(ゑ)ずしてふしければ。右の方の相撲どもよつてかき あげて。/弓場殿(ゆばどの)の方へ持ゆき。/殿上人(てんじやうびと)の/居(ゐ)たる所に/置(おき)たりける。 各々よつて恒世に成村はいかゞありつるぞと問へば。/只牛(たゞうし)の ごとしとばかりこたへける。それより相撲殿へつれゆけば。各々 /衣服(ゐふく)金銀をあたへられければ。かたはらに山のごとくにつみあげ たり。恒世はいとくるしげに此/賜物(たまもの)を見もやらずして居たる を其国につれ下るに。/播磨(はりま)の国にてむなしくなる。成村 に/胸背(むねせふ)をさしおられけりとぞ聞えし   /日田永季出雲鬼童(ひだのながすへいづもおにわらは)相撲の事 人皇七十一代/後三條院(ごさんでういん)の御宇に/豊後国日田郡(ぶんごのくにひだこほり)に/日田鬼(ひたおに)太夫 /大蔵永季(おほくらながすゑ)といふものあり。/先祖(せんぞ)をきはめるに。/神武天皇(じんむてんわう)の御宇に /善憧鬼(ぜんとうき)といふ人/紀州大蔵谷(きしうおほくらたに)といふ所より/鬼武(おにたけ)。/武内(たけうち)。/武下(たけした)。以下 の/家人(けにん)をぐし豊後国日田郡にくだり/戸山(とやま)といふ所に/住(ぢう)す。大 蔵谷より出たるゆへに/子孫(しそん)大蔵を以て/姓(せい)とす。其/未葉(まつよう)に/妙(めう) /憧鬼(どうき)といふものあり。/後(のち)に/日田鬼蔵(ひだのおにくら)太夫/永弘(ながひろ)とあらたむ。/強力無(かうりきむ) /双(そう)なり。/背(せ)に一尺二寸の/毛生(けはへ)たり白鳳(はくほう)年中の人なり。夫より/数代(すうだい)