東京学芸大学「学びと遊びの歴史」を翻刻!

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古今相撲大全 - 翻刻

古今相撲大全 - ページ 58

ページ: 58

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/大江広元朝臣(おゝゑひろもとあそん)献じたり。義秀が兄/常盛(つねもり)をはじめ。諸人 こひのぞむといへども。たまはらざりしに。今日義秀にたま はりぬ。是を見て義秀か兄和田兵衛常盛すゝみ出て申 けるは。それがし/水練(すゐれん)は義秀に及ずばとも相撲におゐては /長兄(ちやうけい)のしるし候べし。ねがはくは御馬を兄弟のなかにをかれ。 すまふを御覧あつて。其勝負について。くださるべしといふ。 頼家卿/興(けう)に入たまひ。御舟をきしにつけたまひ。小坂太郎か前 の庭にて。是をあはせたり。二人ともに/衣装(いしゃう)ぬぎてたち 向ふ。其/体力士(ていりきし)にことならず取あふこと。たび〳〵なり。ふむ所 の地/震動(しんどう)するがごとし。まことに/希代(きだい)の見物なり。しかれ共 義秀/力(ちから)まさりなれば。常盛あやうく見へたり。/江間(ゑま)小四郎。 あまりに感じて座をたち。両人の。/間(あいだ)を立へたてらる。その時 常盛はだかながら。くだんの馬にひたとのり。/鞭(むち)をあげてにげ行 たり。義秀はなはだ/後悔(こうくはい)す。見るものわらはずといふ事なし          /賀茂能久(かもよしひさ)天竺冠者(てんぢくくはんじや)相撲の事 人皇八十二代/後鳥羽院(ごとばのゐん)の御宇に。伊豫国/大寺(おうてら)の/嶋(しま)といふ所に。 天竺冠者といふ/希代(きだい)の/幻術者(げんじゅつしや)。/大力(だいりき)の聞へ有ければ。其比都に 加茂の/神主能久(かふぬしよしひさ)相撲の聞へあり。是にあはせられけるに。能久