東京学芸大学「学びと遊びの歴史」を翻刻!

コレクション: コレクション 2

古今相撲大全 - 翻刻

古今相撲大全 - ページ 59

ページ: 59

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天笠冠者を取て。池の面へ 七八尺ばかりなげすてけると なり   /畑時能(はたときよし)相撲の事 /新田義貞(につたよしさだ)の/家臣(かしん)。/畑(はた)六郎左衛門時能は。武蔵国の住人にて。無 双の/強力(げうりき)なり。/腕(うで)の/力(ちから)すぢふとくして。/股(もゝ)のむら/肉(にく)あつければ/彼(かの) /薩摩(さつま)の/氏長(うぢなが)も。かくやとおぼへておびたゞし。歳十六の時より このみて相撲を取けるに。/板東(ばんどう)八ヶ国にさらに/勝(かつ)ものなかり けり   /妻鹿長宗(めがながむね)相撲の事 妻鹿孫三郎長宗は。/薩摩(さつま)の/氏長(うぢなが)が末にて。ちから人にすぐ れ。/器量(きりやう)人にこへたり。生年十二の春の比より/好(このん)ですまふを 取けるに。日本六十余州の中に/終(つい)に/片手(かたて)にかゝるものなし   山中/幸盛(ゆきもり)すまふをこのむ事 山中/鹿之介幸盛(しかのすけゆきもり)は/尼子義久(あまごよしひさ)の十/勇士(ゆうし)の/隋(ずい)一なり。幸盛が 母かつて子なきことをなげきて。/毘沙門天(びしやもんでん)に/祈(いのり)てふたりの/男(なん) /子(し)をうむ。兄を甚太郎といひ弟を甚次郎といふ。何れもおと らぬ/勇士(ゆうし)なりしが。甚太郎は早世し甚次郎は鹿之介と名 をあらたむ/殊更(ことさら)幸盛は。出雲国/鰐淵山(わにびちやま)のふもと。/武蔵坊弁慶(むさしぼうべんけい)