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翻刻
関脇 《割書:大坂》大山次郎右衛門 関脇 《割書:讃州》一ッ松半太夫
関脇 《割書:肥前》郭雷助三郎 関脇 《割書:同 》岩橋源太夫
小結 《割書:江戸》錦 龍田右衛門 小結 《割書:同 》松山佐五右衛門
小結 《割書:尼崎》唐竹茂次之丞 小結 《割書:同 》今川三太左衛門
前頭 《割書:大阪》片男浪室右衛門 前頭 《割書:同 》御手洗有右衛門
下略
これ元禄十三庚辰年六月九日。糺(たゞす)の森(もり)の東。高野(たかの)川原
赤宮(あかのみや)にてのすまふ組なり。此時節迄かくのごとくなりしに。
三度目正徳六年《割書:七月に享保|元年と改元》丙申六月のときは。此/故実(こじつ)を略し
て。関関脇小結ともに一人宛に成たり。其以前二人宛の
とき。表裏になぞらへ。第一を関といひ。第二に列するを裏関(うらぜき)
と称(しやう)じ有る。立派(たては)は古今相違すれど。此裏関の称号は。今
にも此道/熟達(じゆくたつ)の人々は聞つたへられける。漸/号(な)のみ残りて。
事は行はれず成にき。又/角前髪(すみまへがみ)の角力取。櫛(くし)をさすこと
元禄年中に盛(さかん)成りし。両国/梶(かぢ)之助に始る。力量諸人に勝(すぐれ)
たる生得にて。ある夕ぐれすまふ果(はて)より。新田(しんでん)村の農家(のうか)へ
御用木無次右衛門。両国梶之助。両人/咄(はな)しに行けるとき。亭主(ていしゆ)
湯(ゆ)が湧(わき)たるほどに入たまへとて。馳走(ちそう)にかねて。大きなる居(すへ)