← 前のページ
ページ 137 / 282
次のページ →
翻刻
【右丁】
水干之袴は地も色も水干と同じ仕立様は直垂之袴と
同様にしてあひ引之所に菊とぢの房を二ヅヽ左右に付
る也蹴鞠之時之水干は飛鳥井家にて私に作りたるも
のなり
長絹といふは元来絹之名也古へ絹に四品あり長絹。平
絹。細絹。麁絹といふ長絹にて仕立たる直垂を長絹直垂
といふ保元物語に為義は長絹之直垂云々平家物語に
長絹之袈裟云々大平記に長絹之衣云々とありこれは
皆長絹といふ絹にて仕立たるもの也今はすゞし又は
紗。練などにても右之図の如く仕立たるものを長絹と
いひて装束之名の如くいひし也色は定らず多くは白
【左丁】
を用ゆ菊とぢの房は前に四ケ所後に三ケ所袴のあひ引
之所の左右と前之縫目之左右とに二ヅヽ付る也房。紐と
もに色に定りはなし袴之仕立様は直垂の袴と同様に
なすべし
袴着之親は一門之中にて由緒ある人を頼むべし
きせ様は小児を玉女之方へ向かせきせる人小児に向ふ時
後見之人出でゝ水干を渡すきせる人請取り左之袖より手
を通さすべし袴は袴之前ごしをあて左之足よりめさしは
じむるもの也めさしあげて後刀をさゝせ申べし
女児之袴着は七歳に紅の長袴をめさする也地は精好なり
袴を広蓋にすえて出すべしめさし様は右と同じく玉女之