翻刻
【右丁】
【空白】
【左丁】
式法秘書序
京都の生間氏庖丁式と饗宴の礼を以て其業を伝ふるもの
数百年維新以来旧縁【儀】多く廃れ其式行はれぬことゝなりし
かはその第二十七世正起其業の終に廃絶せんことを慨き
口伝秘説を記述し数巻の書となし題して式法秘書と
いふ既に成りて序を余に求めたり夫れ饗宴は礼の重んする
ところにして国の文野を問はすかならす其式あるものなり吾
朝にては上古は膳宰ありて其職をつとめそのゝち大膳の職内
膳の司ありて膳羞饗宴の事を司とれり後世にいたりては幕府また
諸藩にも各其職を設けたりしかして生間氏その法式を伝へ庖
丁の式にはこれをめして其儀を行はしめられ時に恩禄の賜