東京学芸大学「学びと遊びの歴史」を翻刻!

コレクション: 学校教材発掘プロジェクト 3

金言童子教〔竝抄〕 - 翻刻

金言童子教〔竝抄〕 - ページ 5

ページ: 5

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【右丁】 【上段】 冥々とはくらき□いふ也人生れて後 についに学文をせざれは其心くらく してよる行が如く万にあやまちあり 【下段】 《振り仮名:人生而不_レ学|ひとうまれてまなばざれは》 《振り仮名:冥々如_二夜行_一|めい〳〵としてよるゆくかごとし》 【上段】 金玉をは愚者は貴むといへ共是は誠の たからにあらす善人は諸人をよく治て 安くするゆへに是誠に国の宝なり 【下段】 《振り仮名:金玉非_二実宝_一|きんぎよくはじつのたからにあらず》 《振り仮名:以_二善人_一為_レ宝|ぜんにんをもつてたからとす》 【上段】 その心くらくして理にまどふ事ありても 師にしたがひて問さればそのまどひつい に解る事なしゆへによく師にとふべし 【下段】 《振り仮名:惑而不_レ従_レ師|まどひてしにしたがわざれば》 《振り仮名:其惑卒不_レ解|そのまどひついにとけず》 【上段】 土つもりては山となり学文の功をつみ ては聖人となる也聖人にさへ安くなるを 以それより下の賢人には猶成と知るべし 【下段】 《振り仮名:土積則為_レ山|つちつんではすなはちやまとなる》 《振り仮名:学積則成_レ聖|がくつみてはすなはちせいとなる》 【上段】 婦に教るにははしめて来れる時によく 教ゆべし子に教るには狭き門によく 教ゆへし後は教をまもらぬもの也 【下段】 《振り仮名:教【レ点脱】婦便初来|ふにをしゆるはすなはちしよらい》 《振り仮名:教_レ子便嬰孩|こにをしゆ□はすなはちゑいがい》 【上段】 子をよくあわれむ人は杖をもつて打 事多し子に美食ばかりあたふるは子の ためにあた也是則子をにくむがことし 【下段】 《振り仮名:憐_レ子多与_レ杖|こをあわれまばおゝくつえをあたへよ》 《振り仮名:憎_レ子多与_レ食|こをにくまばおゝくしよくをあたへよ》 【上段】 三年の内一人学ばんより三年の内 よく師をたつねて一日学ぶべしと也三 年の独学よりもはかゆくとの事也 【下段】 《振り仮名:三歳与_二勤学_一|さんねんつとめまなばんよりは》 《振り仮名:三歳可_レ択_レ師|さんねんしをゑらふべし》 【上段】 千日の内一人学びてもしれぬ事はしれ ぬ也一日明かなる師にあひぬれはおゝ くの事を問てしるなり 【下段】 《振り仮名:千日与_二勤学_一|せんにちつとめまなばんよりは》 《振り仮名:一日貴_二明師_一|いちにちのめいしをたつとめ》 【左丁】 【上段】 独まなびて学の友なき時はひとり 立にしてよき理を聞事すくなし ゆへにその智あがりがたし 【下段】 《振り仮名:独学無_レ友則|ひとりまなんでともなきときは》 《振り仮名:孤陋而寡_レ聞|ころうにしてきく[こ]とすくなし》 【上段】 目にて人の非を見出さんとする人は 人を誹(ソシル)者也口にて人の短智(タンチ)短才なる 事のみを語るはわざわひの本也 【下段】 《振り仮名:目莫_レ視_二他非_一|めにはたのひをみることなかれ》 《振り仮名:口莫_レ談_二他短_一|くちにはたのたんをかたることなかれ》 【上段】 耳にて悪き声を聞ぬれば己が志を乱す 也心に貪欲(トンヨク)をさかんにし又は嗔恚(シンイ)を 起しぬれは身に災(ワサワイ)をうくるなり 【下段】 《振り仮名:耳莫_レ聞_二悪声_一|みゝにあくせいをきくことなかれ》 《振り仮名:心莫_レ恣_二貪嗔_一|こゝろにとんじんをほしいまゝにすることなかれ》 【上段】 身はあしき友にしたがはざれは悪事を する事なし口に益(ヱキ)なき事をいわざれ ば己が徳行も正しくなる也 【下段】 《振り仮名:身莫_レ随_二悪伴_一|みはあくはんにしたがふことなかれ》 《振り仮名:無益言莫_レ出|むやくのことばをいだすことなかれ》 【上段】 益なき事をせざる人は必善をつと むる者也義を先として行ひ利 欲(ヨク) の事を次とするは誠の道なり 【下段】 《振り仮名:無益事莫_レ為|むやくのことをすることなかれ》 《振り仮名:莫_二後_レ義先_一_レ利|ぎをのちにしりをさきんずる事なかれ》 【上段】 正(タヽ)しからぬ君に事(ツカ)へれば吾も心なら ず悪行をするもの也正しからぬ民を つかへばその君も悪名を取事おゝし 【下段】 《振り仮名:非_二其君_一莫_レ事|そのきみにあらずんばつかふまつることなかれ》 《振り仮名:非_二其民_一莫_レ使|そのたみにあらずんばつかふことなかれ》 【上段】 親は天地の徳を具(ソナ)へたり故に愚也とも 子は恐れ従(シタカ)ふべし賎しきものにても 夫にするからは妻はしたがふへし 【下段】 《振り仮名:親愚而子恐|おやはぐにしてもこはおそれよ》 《振り仮名:夫賎而妻随|おつとはいやしくともつまはしたがへ》 【上段】 一字の師のためには舌をぬくべし況や 数(ス)年の師をや又一日の主君のためには 命を捨る事あり□□退(シリノ)く事なかれ 【下段】 《振り仮名:一字師抜_レ舌|いちじのしにはしたをぬけ》 《振り仮名:一日君捨_レ命|いちにちのきみにはいのちをすて□》