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飯百珍伝 - 翻刻

飯百珍伝 - ページ 27

ページ: 27

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【右丁】 熟(むま)し取出(とりいだ)して食(しよく)すれば糧(かて)の助(たすけ)になるもの也。但(たゞ)し右 蒸籠(せんらふ)にて蒸(むせ)ばよろしけれども。蒸籠(せんらふ)なくんばわら にてむすべし    ○総論(そうろん) 右 品々(しな〳〵)の糧(かて)飯(めし)粥(かゆ)団子(だんご)饅頭(まんぢう)など。製(せい)しなれざる 人々(ひと〴〵)は。かやうに手数(てかづ)のいる事をせんより。やはり常(つね)の 飯(めし)を焚(たき)食(しよく)するが利方(りかた)なりと嘲(あざけ)る人もあるべけれ共(ども) 右の食物(しよくもつ)をこしらへ家々(いへ〳〵)に食(しよく)すれは日々(にち〳〵)の米の入(いり)やう 少(すくな)く自然(おのづから)米価(こめのね)引下(ひきさが)り世上(せじやう)おたやかになるべきなれば          【右丁左下枠外】天保二十四 【左丁】 少(すこ)しの手間(てま)をいとはす麤食(そしい)を食(しよく)し倹約(けんやく)を専(もつはら)にし 米価(こめねだん)下直(げじき)になるべき時(とき)を待(まち)玉ふべし。仮令(たとへ)米価(こめのね)賤(やす) き時(とき)なりとも。此書(このふみ)によりて麤飯(そはん)を平日(つね〴〵)に食(しよく)する時は 無病(むびやう)壮健(そうけん)にして筋骨(きんこつ)衰(おとろ)へず私財(しざい)自然(おのづから)余(あま)り有(あり) て親属(しんぞく)朋友(ほうゆう)の危急(ききう)をも救(すく)ひ。陰徳(いんとく)の陽報(ようほう)家(いへ)に 環(めぐ)り来(き)て子孫(しそん)繁昌(はんしやう)のもとひを開(ひら)き。且(かつ)は凶年(きやうねん)の しのきに心(むね)を痛(いた)めず。旅(たひ)他国(たこく)をなしても遠国(ゑんご)扁土(へんど)の 麤食(そしい)に困(くる)しまず。誠(まこと)に生涯(しうがい)身(み)の安逸(あんいつ)をもとむるは 平素(つね)に麤食(そしよく)するに有(あり)。依(よつ)て此書(このしよ)も安逸伝(あんいつでん)と号(がう)する也 【左丁枠下】平井店 松兵衛 所持