翻刻
【右丁】
常(つね)に如此(かくのことく)して米を喰(くひ)のばすなり。分量(ふんりやう)は米壱升
に。きらず壱升入てよし。米壱升の手(て)まへにておよそ
四合/余(よ)の徳分(とくぶん)なれば大に益(ゑき)あり
○南京瓜飯(なんきんうりめし) 《割書:江戸にて唐なす京にてかぼちや|西国すじにてはぼうぶらといふ》
南京瓜(なんきんうり)をいつもにしめにする時(とき)よりは細(こま)かにきりて
米と一所(いつしよ)に釜(かま)へ入。常(つね)の水かげんにて塩(しほ)を入《割書:しやうゆを|いれてもよし》
たきあげしばらく熟(むま)し杓子(しやくし)にてよくまぜ合(あは)しうつ
して食(しよく)すべし。随分(すいぶん)よきもの也/分量(ふんれう)は見合(みあはせ)に入てよし
米一升の手まへにて三四合は徳分なり
【右丁左下枠外】天保 一
【左丁】
○なんきん粥(がゆ)
なんきんがゆは飯(めし)をしかけるよりは米(こめ)をざつと洗ひ
いまだ水に白(しろ)みある位(くらい)にして飯(めし)より水を多く
入/焚(たき)て吹上(ふきあが)るころなんきんを右/飯(めし)に入るくらいに
切(きり)て入(いれ)塩(しほ)も程よく入て焚(たく)べし吹(ふき)こぼるゝならば
蓋(ふた)を少(すこ)しあけてたくべし。尤ふきあがらば火を
半分(はんぶん)に減(へら)し随分(ずいふん)蓋(ふた)をあけさるやうに焚(たき)あげ
しばらくむして釜(かま)よりすぐにもりて食(しよく)すへし
○但(たゞ)し右の中へ小豆(あずき)を煮(に)置(おき)ているればあじはひ