翻刻!江戸の医療と養生

コレクション: コレクション4

木斎咄医者評判 5巻 - 翻刻

木斎咄医者評判 5巻 - ページ 29

ページ: 29

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て。御/礼(れい)に参(まい)れば。よしがこいの座/敷(しき)へしやうじ。木斎 出(いて)あはれければ。いづみや謹而(つゝしんて)手をつき。誠以(まことにもつて)此度(このたび)は御 影故(かけゆへ)に命ながらへ。二度御目にかゝり申事。珍重(ちんてう)千(せん) 万(ばん)忝存(かたじけなくぞんじ)候と。のべければ。木斎もゑみをふくみ。先以(まづもつて) 貴殿(きでん)の御気/色(しよく)。早速(そうそく)御本ぶく。目/出(て)たうこそ候へ。是は あまり御/隔心(きやくしん)がましき御/礼(れい)。殊(こと)に御/持参(じさん)。却而(かへつて)痛(いたみ)入 て候。たれぞこいよと云て。手をうてば。目玉之助罷出る たばこもてこよ。御ちやしんぜよと云とき。いやはやそ れに及ませぬ。たばこは家名(いへな)のいつみしんでんを懐(くはい)中 しました。ひきちやはくだされませぬと。云所にとなり のこまんと云。十二三なる娘(むすめ)あそびに来るを頼(たの)みてせんじ ちやを出す。其内に目玉之すけは。いかの吸物(すいもの)はさみ さかなの。しらすぼしなど。こしらへ。御/持参(じさん)の御樽(おんたる)之(の) 口をひらきましたとて。大屋よりかりよせたせい しつのあいづわん。しゆんけいぬりの日光/折敷(おしき)にてはや すいものを出し。にせまきゑのさかづき。朱(しゆ)ぶたのかん なべを目玉のすけ持参(じさん)して。いつみやがまへにおけは 先(まづ)木斎さまよりと云。いや御/持参(じさん)じや程に。造酒殿(みきとの) へと云。とかく御ていしゆさまよりと式台(しきだい)すれは。その ぎならばとて。上さかづきは。あまりにうすければとて わきへのけ。下さかづきの。三盃(さんばい)入を取上て。たぶ〳〵と うけてさらりと不し。われをわすれて。かしらをたゝき