翻刻!江戸の医療と養生

コレクション: コレクション4

木斎咄医者評判 5巻 - 翻刻

木斎咄医者評判 5巻 - ページ 48

ページ: 48

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合点して上手と思ひ頼みたまへ。但かやうにそろふたる 人はすくなからん。せめて汗牛充棟(かんぎうじうどう)の医(い)書は不(す)_レ見(み)共 書物を枕(まくら)にして。外の事はそさうにても。薬に念を 入病人に高下なく勤るを。其次の上手共云へし。加様 のいしやも。すくなきもの也。医(い)の道を心がけては少 の隙(ひま)もなきものを。外の事に隙を費(ついや)さば。不心/掛(かけ) と知べしと申さるれば。きく人々上手のわけは得 心仕たり。下手はいかやうに心得仕らん。木斎云く下手 は問たまふにも不_レ及病を。ゑなをさぬ医者也/直(じき)に みたては。われらこときの人と。すぐばけにいわるゝ 扨又/福医(ふくい)名(めい)医。時(じ)医。奸(かん)医と医書にも四つ挙(あげ) たり。ふくいとは。前に云/運(うん)の能(よく)仕合のを云。時医と 名医(めいい)は其時にはやり。名は高くもてはやされても 医の道に疎(うとき)を。時医とも。名医共云と見へたり。 奸医(かんい)と云が一のくせもの也。人を誑(たぶら)かし自慢(じまん)を云 師(し)の名を売(うり)。薬方(やくはう)の自讃(じさん)をするを。医書(いしよ)にも 禁(いましめ)たり此/奸医(かんい)を狐医(こい)といわれし人有。誠に狐(きつね)が 人を誑(ばか)すを狐(こ)なりとしりたらば。誰(たれ)か誑(ば)かされん 狐(きつね)もさだめて。色々/意(こゝろ)を配(くば)り。縁(えん)をもとめて誑かす べし彼(かの)狐いしやの人を誑すは。人和(にんくわ)をよく諂(へつら)ひ。人に 信(しん)じらるゝやうにして。ぢひ正ぢきを面(おもて)に見せ。そろり 〳〵とねらひありく内に。いかに下手(へた)にても。いしやな