翻刻!江戸の医療と養生

コレクション: コレクション4

木斎咄医者評判 5巻 - 翻刻

木斎咄医者評判 5巻 - ページ 61

ページ: 61

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いしや衆にかゝり。四五ケ年此のかた療治(りやうぢ)すれ共。さら に撿(けん)なし。然間木斎さまの御事。承(うけたまわ)り及び参り 候とてのり物をかきすへ。御出被_レ 下候はゞ忝(かたじけなく)可_レ奉_レ存候 と申ければ。木斎/武家方(ぶけがた)へは参るが。町方へは何方 へもまいらねとも。きゝおよびて遠方迎(ゑんはうむかい)にさし こされ候上は。先参りて見侍らんとて。乗物(のりもの)につられて 行けるが。病体(びやうてい)を見て。先衣(まつい)類いけつかうにて厚(あつ) 着(ぎ)也。ぬきてきかへゐへとて。もめんあはせ壱つにし て三尺手ぬぐひを帯(おび)にさせ。細引(ほそひき)を大こく柱(はしら)に 引かけそのさきをわなにして肩(かた)にかけさせ。昼(ちう) 夜(や)共にひき居ゐへとて。ひかせける程(ほど)に。廿日ばかり にもなれは。したひに気分(きぶん)かろくなる其時食物を 黒米(くろごめ)の飯ぬか見そ汁赤(しるあか)いわしより外はきんもつ とてくはせすしてとき〳〵何にもさはらぬ薬を 用侍れは。半年ばかりの内に。すき〳〵と治(ち) して。成程すくやか者(もの)と成たり。此しかけはいか成故 ぞとたつねけるに彼/福者(ふくしや)其古しへ貧(まつし)き時(とき)うなき 沢の舩頭(せんとう)にて。きやうとくへゆきかよふ舟を。引 たりし者成る今/福貴(ふつき)と成て美服(ひふく)珍味に身 を。うまし侍る故。病者と成たりかるか故にかく のごとく。しかけ侍りけるとぞ。夫よりりやうじ旦那 と成て。数年出入ける所に。又身を□まして大酒と