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コレクション: 学校教材発掘プロジェクト 5 江戸名所図会

江戸名所図会 20巻 巻之4 - 翻刻

江戸名所図会 20巻 巻之4 - ページ 72

ページ: 72

翻刻

【見開き 絵図】 【右丁】  浅草海苔(あさくさのり) 大森(おほもり)品川(しなかは)等(とう)の海(うみ) に産(さん)せり是(これ)を 浅草海苔(あさくさのり)と称(しよう)す るは往古(いにしへ)かしこの 海(うみ)に産(さん)せし故(ゆゑ)に 其(その)旧称(きうしよう)を失(うしな)はす してかくは 呼来(よひきた)れり 秋(あき)の時正(ひかん)に 麁朶(そた)を 建(たて)春(はる)の時 正に止(とゝま)るを 定規(ちやうき)とす 寒中(かんちゆう)に採(と) るものを  絶品(せつひん)とし 【左丁】 一年(いちねん)の間(あひた) 囲置(かこひおく)といへ とも其(その)色(いろ) 合(あひ)風味(ふうみ) ともに 変(かは)る事(こと) なし故(ゆゑ)に 髙貴(かうき)の 家(いへ)にも 賞翫(しやうくわん) せらるゝ を以(もつ)て 諸国(しよこく)共(とも)に 送(おく)りて 是(これ)を産(さん) 業(きやう)とする 者(もの)夥(おひたゝ)し く実(しつ)に 江戸(えと)の名(めい) 産(さん)なり

現代語訳

【見開き絵図】 【右丁】 浅草海苔 大森、品川等の海に産する。これを浅草海苔と称するのは、昔浅草の海に産していた故に、その旧称を失わずにこのように呼び続けられている。秋の時期に粗朶(そだ)を建て、春の時期に止めるのを定例とする。寒中に採るものを絶品とし、 【左丁】 一年の間囲い置いても、その色合い、風味ともに変わることがない。故に高貴な家でも賞玩されるので、諸国ともに送って、これを産業とする者が非常に多く、実に江戸の名産である。

英語訳

【Double-page Illustration】 【Right Page】 Asakusa Nori (Seaweed) This grows in the seas around Ōmori, Shinagawa, and other areas. It is called "Asakusa nori" because in ancient times it was produced in the sea near Asakusa, and this old name has been preserved and continues to be used. The standard practice is to set up brushwood frames (sota) in autumn and remove them in spring. Those harvested during the coldest period are considered the finest quality. 【Left Page】 Even when stored for a full year, neither its color nor flavor changes. Therefore, it is appreciated even by noble families, and it is sent to various provinces. There are extremely many people who make this their livelihood, making it truly a famous product of Edo.