翻刻
めの病ひ打身くじきに湯を忌て水をそゝくか第一そかし
みつ子とは水にてそゝくゆへなるそ疱瘡はしか軽くするため
しきともに朝水のみて身をそゝきはやり病はうけぬ妙ほう
ゑしやくして主人や親に湯をすゝむ不忠不幸のはしめ也けり
ひやく病の長たる風の防きには水より外の妙薬はなし
もろこしのひじりのおしへ見聞ても湯を遣ふ身のなとかしらなん
せめて湯の毒成事をしらせはや水遣ふのはとにもかくにも
すめる代につきせぬ水を身にそゝきなべて無病にくらせ世の人
長命と無病は人のねかへとも湯に入る害をしらぬおろかさ
いさきよく朝夕水に身をそゝけねかわすとても無病長命
湯に入るは大毒也と世の人のしりつゝ水ののうをしらねは
右灌斎伯明先生著也
去々申の秋右の老医にまみへて伝授の家等数年
多病にて種々医療手を尽すといへとも更に
その甲斐なく是を患る事ひさし然るに