翻刻
無もいつれか勝れりとも言かたし古へ穴に住
火食せさりし時を思ふに皆長命也是人気
質朴にして天性にしたかひ耳目鼻口の
欲に寄さる故也されは今の世とても水をあひ
冷物を食しなは無病長命なるへし是腹【?】の
好む処にして天性也爰に常陸国北條の医師に
古宇田伯明といふ老人有灌水の徳を進湯の
人に害ある事をいろはの哥につくりて
おしへたる中に
論をして病の起るみなもとを
たつねてみれは入湯なりけり
恐しきものは巨燵と入湯なり
人を丸呑するとおもへは
得手不得手飲喰ふ物は其まゝに
まつ第一に湯をはつゝしめ
其外水の徳を述たる説あまた有近世は