翻刻
【右丁上段】
○娼婦(しやうふ)は倡優(しやうゆう)と
て女の楽(かく)を奏(そう)する
ものなり娼(しやう)は誤(あやま)り
なり倡(しやう)と書(かく)べし
又 倡妓(しやうき)ともいふと有
(補)是むかしの事にて
今は絶(たへ)てなき也 敢(あへ)
て聞及(きゝおよ)ばす中比白(なかごろじら)
拍子(びやうし)といふものあり
今いふ遊女(ゆふぢよ)舞子(まいこ)
などの類(たぐひ)ならんか
傾城(けいせい)又 傾国(けいこく)など
いふものは別(べつ)なるもの
ならんむかしより
ありしやうに聞(きゝ)
及しなり
【左丁上段】
又 髹工(きうこう)ともいふ
蒔絵師(まきゑし)と
いふも此類(このるい)の
ものなり
○渉人(せうじん)は渡(わたし)
守(もり)なり
大河(おほかは)小川(こがは)を
舟(ふね)にてむか
ふのきしへわた
すものなり
大河(おほかは)には
所々(しよ〳〵)に舟(ふね)
わたしありて
往来(わうらい)の人の
たすけと
なるなり
【右丁下段挿絵】
娼婦(しやうふ)
《割書:うかれめ》
遊女(ゆうぢよ)《割書:う| かれめ》
【左丁下段挿絵】
渉(せう)
人(じん)
《割書:わた| し| もり》