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コレクション: コレクション2

国字断毒論 1巻附1巻 - 翻刻

国字断毒論 1巻附1巻 - ページ 18

ページ: 18

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【右頁】 便毒(べんどく)黴瘡(ばいさう)の下疳(げかん)といはざればよろしからず世間(せけん)に黴瘡(ばいさう)を下疳(げかん)湿毒(しつどく)な どゝいふ醫者(いしや)あり笑(わらふ)べき事(こと)なり是等(これら)は前編(ぜんへん)にくはしき事(こと)なれども人(ひと)ごとに 心得(こゝろえ)べき事故(ことゆゑ)に其(その)あらましをしるすなり又(また)此病(このやまひ)をうつりても一點(いつてん)の瘡(かさ)も 發(はつ)せず我身(わがみ)に一向(いつかう)おぼえなくも頭痛(づつう)をなやみあるひは脚氣(かつけ)の如(ごと)く肢體(からだ)い たみあるひは耳聾(つんぼ)となりあるひは内障(そこひ)となりあるひは痰(たん)欬(せき)出(いて)て勞證(ろうしやう)の如(ごと) くあるひは眉(まゆ)髪(かみ)ぬけて癩病(らいびやう)の如(ごと)くあるひは急(きふ)に癇(かん)を發(はつ)するもの有(あり)是(これ)は早(はや) く黴瘡(ばいさう)の毒(どく)をぬく薬(くすり)を用(もちゐ)ざればそれ〳〵の病(やまひ)となりはつるなり又(また)房事(ばうじ)に てうつるのみならず乳呑兒(ちのみこ)にてもうつる故(ゆゑ)あればかならず病(やむ)なり是(これ)は早(はや)く 其病(そのやまひ)なるを察(さつ)して療治(れうぢ)すれば大人(をとな)よりも愈(いえ)やすし又(また)其(その)兩親(りやうしん)にありて 胎内(たいない)より其氣(そのき)を禀(うけ)て生(うまる)るもの有(あり)是(これ)を遺毒(いどく)といふ是(これ)は至(いたつ)て毒氣(とくき)ふかし 【左頁】 早(はや)く療治(れうぢ)せざれば生涯(しやうがい)ぬけがたきものなり此病(このやまひ)今(いま)は《振り仮名:都鄙|とひ|□□□□□□》#1ともに多(おほく)ありて 俗(ぞく)までも薬方(やくはう)をおぼえて用(もちゆ)るもの有(あれ)ども第一(だいいち)に心得違(こゝろえちがひ)の事(こと)あり此病(このやまひ)に 用(もちゆ)る薬(くすり)種々(しゆ〴〵)あれども先(まづ)主薬(しゆやく)として用(もちゆる)は輕粉(けいふん)と山歸來(さんきらい)なり輕粉(けいふん)ならで は治(ぢ)せざる病證(びやうしやう)あり又(また)山歸來(さんきらい)#2にあらざれば應(おう)ぜざる病證(びやうしやう)あり山歸來(さんきらい) の證(しやう)に輕粉(けいふん)を用(もちゆる)もよろしからず輕粉(けいふん)の證(しやう)に山歸來(さんきらい)を用(もちゆる)も反(かへつ)てあしく しかるを貧家(ひんか)は費(つひえ)にくるしみてわけなく輕粉劑(けいふんざい)を服(ふく)し冨家(ふか)は輕粉(けいふん)を用(もちゆ) れば薬毒(やくどく)殘(のこり)てあしくと一圖(いちづ)に心得(こゝろえ)て山歸來(さんきらい)のみもちゆるは兩方(りやうはう)とも に誤(あやまり)なり又(また)山歸來(さんきらい)輕粉(けいふん)ともによろしからざる病證(びやうしやう)あり何病(なにやまひ)にても此理(このり)あ りて一定(いつてい)の方(はう)を以(もつ)て治(ぢ)するものにあらずされば醫書(いしよ)に廣渉(ひろくわたり)て治療(ぢれう)に 深切(しんせつ)なる醫者(いしや)を撰(ゑらひ)てたのむべきなり右(みき)にいへる山歸來(さんきらい)輕粉(けいふん)ともに用(もちひ)が