翻刻
【右丁】
蘇方木(すわう)#1和産なし材(さい)は舶来の物あり長さ二三間 囲(めく)り二三尺外皮は白色
中心は紅色也 木理(もくり)直(すく)にして本(もと)に気(き)を吹(ふき)入る時(とき)は末に通(つう)す古渡(こわたり)の物は
色 深紅(しんこう)也新渡の物は色 黄赤(わうせき)也これ若木(わかき)の物と見ゆ此樹をけずり
薬用(やくやう)染用(せんやう)となし又 楊弓(やうきう)を造(つく)り又 著#2を造(つく)る小笠原 嶋(しま)の記(き)に兄(あに)
嶋に蘇方#1あり大木は色濃く小木は色 浅(うす)しといへり
烏木(うほく) こくたん 𣘦(ゑい)木《割書:正字|通》 急木(きうほく) 《振り仮名:𨶲木|せうほく》《割書:共に|同上》
角烏(かくう)《割書:広東|新語》#3
和産なしこくたんといへとも白檀(ひやくたん)紫檀(したん)の類(るい)にあらす材(さい)は舶来あり木
の色 甚(はなはた)黒(くろ)く漆(うるし)の如く黒柿(くろかき)に似て木理(もくり)なし甚 堅硬(かた)し諸(もろ〳〵)の器物(きふつ)に
作る一種すしこくたんといふありこれは皮(かは)に近(ちか)き処(ところ)の物(もの)なるべし
【左丁】
同