翻刻
【右】
薬種方(やくしゆかた)には唐物(からのくすり)和薬一統(わのくすりいつとう)にはしか【麻疹】をふせがんと升麻葛根(せうまかつこん)を
大将(たいしやう)として四/方(ほう)の入口(いりくち)に陣(ぢん)をとり六枚屏風(ろくまいひやうふ)を盾(たて)につき
御医師方(おいしやがた)の供(とも)かんはんを幕(まく)とし威儀(いぎ)とう〳〵とまちかけ【待掛】
たり その加勢(かせい)には本町(ほんちよう)三丁目/并(ならひに)町(まち)〳〵端(はし)〳〵( 〳〵 )薬屋(くすりや)の
蔵(くら)に年久(としひさし)しく隠(かく)れたる薬(やく)にたゝすも此節(このせつ)十分(じうふん)の勢(いきをひ)ひ
盛(さかん)に馳出(はせいた)すいかにはしかゞ
悩(なやま)さんとおもふとも
鶏卵(たまご)に石(いし)で叶(かのう)ふ
まじとぞ見へたりけり
しかしおとつさんおつかさん
おいしやさんの
いひなさる通(とを)り毒(どく)な
物(もの)をあがらぬ様(よう)になさらぬとはしかめかいろ〳〵の事をして
たまし
ます
そのわけはたん〳〵次(つぎ)にあるからよんでみな
【左】
【上辺】
涼膈剤助(りやうかくざいすけ)は
別(へつ)に陣(ぢん)をとり敵(てき)の
様子(ようす)を伺(うかこう)ふまさかの
時(とき)は出(で)て大功(たいこう)
をあらはす
おいらはいつれ
ごづめた【後詰めだ】
さき
ば
しる
と
しそ
こ
ないが
で
きる
【中右辺から】
芝(しは)へんに一揆(さはき)が
おこつたといふが
大勢(たいせい)ゆく
には
およぶ
まい
【中下辺から】
不養生(ふようじやう)で
はし かに
つけこまれ
二度目の
かつせんには
てぬる
い
ことはして
いら
れぬ
みな〳〵
せい
たせ〳〵
【図中説明文字】
桔(き)梗(きやう)
シヤクヤク【芍薬】
甘
芒【芒消。コマ16にあり】
巵【山巵子=サンシシ、クチナシの実。コマ16にあり】
大黄【だいおう】
おうこん【黄芩】
はつか【薄荷】
れんきやう【連翹】
涼膈剤助伏兵
升(しやう)麻(ま)
葛(かつ)根(こん)
甘(かん)草(そう)
【左端 幡】
升麻葛根剤(シヤウマカツコンサイ)