翻刻!江戸の医療と養生

コレクション: コレクション4

当世医者風流解 3巻 - 翻刻

当世医者風流解 3巻 - ページ 53

ページ: 53

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なれバ治(なをつ)て時分(じぶん)にハ。あの医者(いしや)はぐつ〳〵と関狭(せきせまふ) いはず大場(おほば)な療治(りやうぢ)の仕様(しやう)じや流石(さすが)大医(たいい)の学者(がくしや) じやのとひとり治(なを)つても上手のやうに云(いふ)もの也 ○/療治中(りやうぢちう)薬はとんときかず其上/俄(にわか)にわるふ なること有(あつ)て病家(びやうか)より此頃(このころ)は病人(びやうにん)心持(こゝろもち)すぐれ ませず何(なに)となふわるふござり舛といふ時(とき)即座(そくざ)に 空(そら)をながめ。何分(なにぶん)此頃(このころ)不順(ふじゆん)でハ。何方(いつかた)でも兎角(とか) 御病人にハやう当(あた)るものでござり舛イヤハヤ此頃(このころ)の時(じ) 候(こう)でハあんばいのよい人てさへ心持(こゝろもち)がわるふござり舛ゆへ。 御/病人(びやうにん)にハ些(ちつと)ヅゝの御/故事(こごと)ハありうちのことでござり ますと云(いひ)抜(ぬけ)をすべし惣(そうじ)てわるふなる時は時候(じこう)にわ かすが多(おほ)く入用(いりよう)なり又/熱病(ねつびやう)なれバ熱(ねつ)のさし引と 云抜(いひぬけ)すべし又は痰(たん)のさし引(ひき)其外/積気(しやくき)を呼出(よひだ)し ましたなとし云もよし。或ハ急(きふ)に悪(わる)ふなる時は急変(きふへん)の 発(おこ)りしと云是(いふこれ)ハ別(べつ)ことなどゝいふて得心(とくしん)さすべし  附り 病ハとつくりと治(なを)すれとも命の程ハ知らぬと