翻刻!草双紙の世界

コレクション: @chinjuさんと読む草双紙

武家物奇談 : 3巻 - 翻刻

武家物奇談 : 3巻 - ページ 12

ページ: 12

翻刻

【右丁】 七騎落(しちきおち)の怪(くはい) いつのころにかありけん いしばし山よりはるかこな たとひ【土肥】のすきやま【杉山】と いふところありこの山の うちに大ほく【大木】しせんと【自然と】 くちくさり【朽腐り】うろ【洞】と なりいたりしか たが【誰が】いふともなく このうろより かしらおゝい なるばけも のすまふと いゝふらし けれはぢとう【地頭】よりにんしゆ【にんじゅ=人数】を あつめかりに いでにけり 〽なかに ひとりの 大おとこ このうろを たつぬるにたゞ しらはと【白鳩】ばかり すんであやしきものは 【左丁】 なかりしとて 人〳〵【か】へりぬ この 大おと こへいぜい【平生】 こゝろ やさしく むやく【無益のことカ】 せつ しやう【殺生】を このます ものゝいのちを たすくるゆへ う ろの ばけ ものも 見てみのがし けりと のちに かたりぬ この人とし をへて こうゐ【高位カ】に    なりしとかや