翻刻
【右丁】
奈良社 倉稲魂命
沢田社
氏神社 健角身命
右尊号者清茂考之由也故言直之以日記勘之者
雖伝授相承之趣所見昌直家 ̄ニ本紙紛失歟不見反古
之中 ̄ニ依有之而令書写置者也《割書:反古者焼捨畢|》
于天明六丙午年四月下旬
正五位下賀茂直一
【左丁】
当社伝来口訣 《割書:秘中深秘々々中深秘極秘深秘也|》
賀茂別雷皇太神 天津彦火瓊々杵尊《割書:奉号皇孫|》
片岡大明神 大己貴命
貴布祢大明神《割書:本作木舟|》《割書:端本宮|》闇龗《割書:水神|》 《割書:奥本宮|》素戔嗚尊
新宮大明神 貴布祢新宮
大田大明神 猿田彦命
若宮大明神 彦火々出見尊
奈良大明神 天児屋命
現代語訳
【右丁】
奈良社 倉稲魂命(うかのみたまのみこと)
沢田社
氏神社 健角身命(たけつぬみのみこと)
右の尊号は、清茂が考証したものである。ゆえに(賀茂)直之の日記をもって勘(照合・検証)するに、伝授・相承の趣旨が見られるものの、昌直の家の本紙(原本)が紛失したためか、反古(反故、草稿・使用済み紙)の中にも見当たらなかった。それが(後に反古の中に)あることが判明したので、書き写しておくものである。
〔反古は(その後)焼き捨て了(おわ)んぬ〕
天明六丙午年(1786年)四月下旬
正五位下 賀茂直一
【左丁】
当社伝来の口訣 〔秘中の深秘、秘々中の深秘、極秘・深秘なり〕
賀茂別雷皇太神 天津彦火瓊々杵尊〔皇孫と号し奉る〕
片岡大明神 大己貴命(おおなむちのみこと)
貴布祢大明神〔本来は「木舟」と書く〕 〔端(手前)の本宮〕 闇龗(くらおかみ)〔水神〕 〔奥の本宮〕 素戔嗚尊(すさのおのみこと)
新宮大明神 貴布祢の新宮
大田大明神 猿田彦命(さるたひこのみこと)
若宮大明神 彦火々出見尊(ひこほほでみのみこと)
奈良大明神 天児屋命(あめのこやねのみこと)