翻刻
【右丁 上部】
すかんびんにかんなんの
まくらをもらいし
よりゆめともなく
今までのざしき
もどこへや
らこう〳〵【荒荒】
たるのはら【野原】となり
大あらしきう【急】にふり
きたれはおふみは
かくるきももたず
これもかんなんの
うちだろうとつぶ
やくおりしもいづく
よりかよつで【「四手駕籠」の略。…四本の竹を四隅の柱とし、割竹で簡単に作り、小さい垂れをつけた粗末な駕籠。】一てう
かけきたり
おふみをのせる
【右丁 下部】
ぼうぐみ【棒組=駕籠かきの相手。相棒。】や
わるいあめだの
【左丁 上部】
これよかごのるものら
ぬもふられてはゆくよ
ゆくのはおやかたのうち
かたはせみまるすがたは
おかる
ゆめ
といふ
ものは
よく
あん
じた
も
ん
だ
【左丁 下部】
かごかきの
よるのあめは
さつはりいかん
の
おやかたのいゝつけで
をむかいにめいりやした
これからなかあふみや
のたゆふしよく【大夫職=江戸時代遊里で大夫としての資格をもつ遊女。遊女の最高級のもの】あふ
みの
さまだよ