翻刻
【右丁上段】
○鉄束(てつそく)かなわなり鉄篐(てつこ)【注①】同
○箍(こ)束(そく)は桶(をけ)の輪(わ)なり竹に
てつくる篾箍(べつこ)ともいふ
○砧(ちん)はあてなり枮(ちん)碪(ちん)同共
に衣(きぬ)をうつ具(ぐ)なりきぬたと
もいふ
○桔槹(けつかう)ははねつるべなり𣚃(けつ)【注②】
槹(かう)同し
○轆轤(ろくろ)は水(みづ)をくむ (補)つるべにかゝ
る具(ぐ)なりくるまきといふ独楽(かま)【注③】
ざいくに轆轤(ろくろ)といふ物(もの)あり
○瓦竇(ぐはたう)かはらにてつくれる樋(ひ)
なり陰溝(いんかう)むめみぞ又/暗溝(あんかう)
とも書(かく)なり
○綿弓(めんきう)は木(き)わたをうつゆみ
なり弓(ゆみ)に唐(たう)ゆみ小弓あり
【左丁上段】
○牽鑚(けんさん)はろくろかな錫(すゞ)又/角(つの)
などをひく物(もの)なり車鑚(しやさん)同
○旋盤(せんはん)は茶碗(ちやわん)天目(てんもく)をつくる
くるまなり釣(きん)■(〳〵)【注④】ならびに同
すへものつくりのくるま
○木梃(もくてい)はてこなり鉄梃(てつてい)はかな
てこなり。
○攩網(たうまう)は俗(ぞく)にすくひだまと
いふなりながれ川(かわ)の小魚(こうを)を
すくふあみなり (補)たまさでと
もいふ
○弰(さく)は鯨(くじら)鱉(すつほん)などをつく物(もの)
なりもろこしにては馬上(ばしやう)に
もつほこを弰(さく)といふ𥯜(く)同
一名(いちめい)魚叉(ぎよさ)という
○絞車(かうしや)はまきろくろ大石(たいせき)又は
【右丁下段挿絵】
砧 桔槹(けつかう)《割書:はねつるべ》
轆轤(ろくろ)《割書:くるまき》 瓦竇(くわたう)《割書:かわらび》 綿弓(めんきう)《割書:きわたゆみ》
【左丁下段挿絵】
牽鑚(けんさん)《割書:ろくろかな》 木梃(もくてい)《割書:てこ》 鉄梃(てつてい)《割書:かなてこ》
旋盤(せんはん)《割書:すへものゝぐ》 攩網(とうまう)《割書:すくひだま》 矟(さく)《割書:やす》 絞車(かうしや)《割書:まきろくろ》
【注① 「篐」は「箍」の誤】
【注② 「𣚃槹」は「㮮槹」の誤】
【注③ 「かま」は「こま」の誤ヵ】
【注④ ■は「冫+匀」・「均」の誤ヵ】