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コレクション: 春画資料

BnF. Département des manuscrits. Japonais 216 (2) - 翻刻

BnF. Département des manuscrits. Japonais 216 (2) - ページ 24

ページ: 24

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ず鶏(とり)も無(なく)ふたり寝(ぬ)るゝ夜(よ)のかくれ家(が)にや常(つね)には人(ひと)げも稀々(まれ〳〵)なる受地辺(うけぢあたり)の 下(した)ゆきは世(よ)のなりわひのことしげきうきをなぐさむ遊山(ゆさん)場所(ばしよ)ことにこの程(ほど)妻(つま)を むかへまだめづらしき内(うち)ながら物堅(ものがた)き両親(りやうしん)のひとつ座敷(ざしき)に卧(ふし)ければよく〳〵 よい間(ま)に女房(にようぼう)の夜着(よき)へはい込(こみ)こそ〳〵トすましてしまふばかりにて思(おも)ふよう には睦言(むつごと)もならぬ所(とこ)から思(おも)ひつき先(せん)の隠居(いんきよ)が求置(もとめおき)たる受地(うけぢ)の地面(ぢめん)の隠居(いんきよ) 所(じよ)を建(たち)ぐらさしにして置(おき)しが是(これ)さいわひの事(こと)なりと月(つき)のうちに二三度(にさんど)づゝ 保養(ほよう)と号(ごう)して夫婦(ふうふ)づれこの下ゆきの水入(みづい)らず日頃(ひごろ)のうさの捨(すて)どころ律義(りちぎ) ものゝ下男(げなん)の佐助(さすけ)がいつもきまりで前日(ぜんじつ)より掃除(そうじ)ばんたん煮焚(にたき)の世話(せわ)つかひ 早間(はやま)の調法者(てうほうもの)今日(けふ)は其(その)日(ひ)と夫婦(ふうふ)づれ朝(あさ)から此処(こゝ)へ来(く)るわいな佐助(さすけ)に言(いゝ) 付(つけ)まづ武(む)さしやへ色々(いろ〳〵)と酒(さけ)肴(さかな)の注文(ちうもん)其ついでに長命寺(ちやうめいじ)前(まへ)の山本屋(やまもとや)の桜(さくら) 餅(もち)いつもの程(ほど)籠(かご)に入(いれ)させお袋(ふくろ)へ鼻薬(はなぐすり)に持(もつ)て行(ゆき)そして貴(き)さまは明日(あす)の夕(ゆふ)がた 爰(こゝ)へむかひに来(く)れはそれでよいはト別(べつ)に金弐朱(なんいち)はづみ是(これ)でどこぞて一盃(いつぱい)呑(のん)