翻刻
なか今時(いまどき)の小娘(こむすめ)にそんな晩稲(おくて)はなし〽いやだねへ此様(こんな)ものははやく持(もつ)ておいでト云(いゝ)ながら
見(み)ぬふりをしてしきりに見たがる淫好(すけべい)。男(おとこ)は斯(かう)なくてはならぬ筈(はづ)と色々(いろ〳〵)と絵(ゑ)
説(とき)をしながら娘(むすめ)にすりつく娘も見入(みいり)てすこし鼻息(はないき)がせわしくなる所(ところ)をかんがへ
そろ〳〵手を入(い)るに〽アレいやだよおよしなト言(いひ)なから迯(にげ)もせぬはどんなものかさせて
見たい気(き)もあると見えたり男はかまわずさぐつて見るにまだ毛(け)もはへぬ玉門(ぎよくもん)から
ぬら〳〵ト出(だ)しているゆへすぐに指(ゆび)をぬつと入(い)れそろ〳〵くぢるに娘はもはや色気(いろけ)
たつぷり大(おゝ)きな声(こゑ)もせず〽アレおよしよ〳〵〽マアいゝわなトおしあい〳〵とう〳〵わり込(こみ)
すつぱり新開(あらばち)を割(わり)おかせふたりはホツト溜息(ためいき)〽(娘)にくらしいよ
松風(まつかぜ)
身(み)をかへてひとりかへれる故郷(ふるさと)に聞(きゝ)しに似(に)たる砧(きぬた)の音(おと)はむかしなじみの新家(しんや)の娘
いも見ざる間(ま)にげんぶくして好(この)もしざかりの愛敬者(あいけうもの)〽ヲヤマア久(ひさ)しぶりで今(いま)おかへりかいな
もう〳〵おまへの内(うち)の女房(にようぼ)さんが明(あけ)ても暮(くれ)てもおまへの事(こと)ばかり待(まち)こがれてじや早(はや)う