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の地(ち)を亡(ほろぼ)し高勾麗(かうこうらい)の敵(てき)を滅(めつ)し。始(はじめ)て三韓(さんかん)一統(いつとう)の封(ほう)を得(え)たれば高勾(かうこう)
麗(らい)の余党(よたう)を納(い)れ優(なづ)け百済(ひやくさい)の古地(こち)により繁栄(はんえ)の土地(とち)となりぬる処(ところ)
に。中頃(なかごろ)国(くに)に内乱(ないらん)起(おこ)り科(とが)を唐(もろこし)の朝廷(てうてい)より蒙(かうむ)り。一端(いつたん)爵位(しやくゐ)までを削(けつ)らるゝといへ
とも。再(ふたゝ)びこれをかへし賜(たまは)り其後(そのゝち)世々(よゝ)相続(さうぞく)し。第(たい)五十代に至(いた)りける此時(このとき)
の新羅王(しんらわう)は新聖王(しんせいわう)と号(がう)し。女子(によし)にて国(くに)を受(うけ)つきたるが其(その)行(おこな)ひ正(たゞ)しか
らず。唐(たう)の則天皇后(そくてんくわうこう)にも超過(てうくわ)したりし淫女(いんぢよ)にして。其(その)志(こゝろざし)悪(あく)なれば国民(くにたみ)大(おほい)に
困窮(こんきう)し。四方(よも)に盗賊(たうぞく)おこり戦闘(せんたう)所々(しよ〳〵)に障(ひま)なきを。爰(こゝ)に弓裔(きうえい)といへる者(もの)
其時(そのとき)を窺(うかゞ)ひ北京(ほくきん)といふ所(ところ)にて返逆(ほんぎやく)を企(くわだ)てたり。弓裔(きうえい)は其先祖(そのせんぞ)新羅王(しんらわう)四十
六代 憲安王(けんあんわう)の庶子(しよし)より分(わか)れたり。弓裔(きうえい)初(はじ)め生(うま)るゝ時(とき)屋上(おくじやう)に白氣(はくき)おこり。天(てん)
につゐて虹(にじ)の如(ごと)くなりけるを。日官(につくわん)のために奏(そう)せられすてに悪祥(あくしやう)なりとて殺(ころ)さ