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朝鮮征伐記(てうせんせいばつき)初編巻之三
豊臣秀吉公(とよとみひでよしこう)天下御成敗(てんかごせいばい)の事(こと)
爰(こゝ)に本朝(ほんてう)人王(にんわう)一百七代(いつひやくしちだい) 正親町院(おほぎまちのゐん)の御宇(ぎよう)に当(あた)つて。豊臣秀吉公(とよとみひでよしこう)は惟任(これたう)日向(ひうがの)
守(かみ)光秀(みつひで)を誅戮(ちゆうりく)し給ふ後(のち)は。天下(てんか)の権柄(けんへい)自(おのづか)ら其身(そのみ)に帰(き)し官爵(くわんしやく)すてに。人臣(じんしん)
の極(きわ)めに至(いた)り今歳(ことし)。天正(てんしやう)十三 年(ねん)七月十一日 関白職(くわんぱくしよく)に任(にん)じ給ふは。実(まこと)に以(もつ)て往古(わうご)
より我朝(わがてう)にはためし少(すくな)き御(お) ̄ン事(こと)なり。其(その)御 ̄ン祝(いわひ)として今日(こんにち)参内(さんだい)の御儀式(ごぎしき)供奉(ぐぶ)の大(だい)
名(みやう)。奇羅(きら)をかざり任官(にんくわん)の歴々(れき〳〵)。栄耀(えいよう)をあらはすことすてに今日(こんにち)にとゞまれりと。
雑色(ざつしき)下部(しもべ)に至(いた)るまで。晴(はれ)を尽(つくさ)ぬ者(もの)もなし。禁裏(きんり)。仙洞(せんとう)。女御(にようご)。更衣(かうい)女房達(にようぼたち)。摂(せつ)
家(け)。百官(ひやくくわん)。は申に及(およ)ばす諸司(しよし)役人(やくにん)の末々(すへ〴〵)に至(いた)るまで。品々(しな〳〵)の賜(たまは)りもの宝(たから)の山(やま)を