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コレクション: コレクション1

BnF. Département des manuscrits. Japonais 190-191 - 翻刻

BnF. Département des manuscrits. Japonais 190-191 - ページ 162

ページ: 162

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たま〳〵利(り)を失(しつ)するといへども。他(た)の鎮(ちん)次第(しだい)に兵(へい)を厳(おごそか)にして堅(かた)く守(まも)るときはこ と〳〵く靡(なび)き立(たつ)て奔(わし)り。潰(つい)ゆるに至(いた)るべからず此法(このはう)当今(いま)名(な)のみにして。実(じつ)は昔(むかし) の如(ごと)くにあらず。一(いつ)に驚急(きやうきふ)の事(こと)あらば必(かならず)遠近(えんきん)謾(みだ)りに動(どう)じ。将(しやう)なきの軍(いくさ)を以(もつ) て原野(げんや)の内(うち)に聚(あつ)め将師(しやうすゐ)を千里(せんり)の外(ほか)に待(また)んは。其(そ)れ勝利(しやうり)あるべからず。早(はや)く 古(いにし)への法(はう)によつて。名将(めいしやう)の武功(ぶこう)あるを撰(えら)んで所々(しよ〳〵)に分(わか)つて軍心(ぐんしん)総聞(すべきく)ところ あらしめ給へと云ども。此議(このぎ)を行(おこ)なはれず明(あく)れば壬辰(みづのへたつ)の春(はる)申砬(しんりつ)。李鎰(りいつ)の 二将(にしやう)を分(わか)ちつかはし。辺(へん)の備(そな)ひの懈(おこたり)を巡見(じゆんけん)せしめ李鎰(りいつ)は忠清(ちくしやく)全羅道(てるらたい) に往(ゆ)き。申砬(しんりつ)は京畿(けんき)黄海道(べかいたい)に行(ゆか)しめらる。点撿(てんけん)するところの事(こと)は弓矢(きうし) 搶刀(そうたう)の事(こと)のみなり。申砬(しんりつ)素(もと)より残暴(ざんばう)の名(な)ある者(もの)にして至(いた)る所(ところ)の人(ひと)を殺(ころ)し。 威(い)を立(た)て我意(がい)を震(ふる)ふにより。所々(ところ〴〵)の守令(しゆれい)たゞこれを畏(おそ)るゝのみなれば。