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出(いづ)る程(ほど)戦(たゝか)ひけるこれによつて。朝鮮勢(てうせんぜい)もからき命(いのち)を助(たす)かりて釜山(ふさん)
浦(かい)の城(しろ)へ逃(にけ)入(い)り。門(もん)のくわんぬきをさしかためたり。行長(ゆきなが)は手合(てあはせ)の軍(いくさ)に打(うち)
勝(かつ)て城外(じやうぐわい)の町家(まちや)を焼立(やきたて)。小高(こだか)きところに打上(うちあが)り暫(しばら)く息(いき)を休(やす)めけるが行(ゆき)
長(なが)采幣(さいはい)を振(ふつ)て。城(しろ)は弱(よは)りけるぞ一 方(はう)を明(あけ)三方(さんばう)より攻付(せめつけ)よと下知(げぢ)すれば。
先手(さきて)に備(そな)ひし比々左近右衛門(ひゝさこんゑもん)。小西若狭守(こにしわかさのかみ)急(きふ)にかゝり太鼓(たいこ)を打立(うちたて)けれ
ば。大手(おほて)よりは松浦法印(まつうらはうゐん)をはじめ有馬(ありま)大村(おほむら)の面々(めん〳〵)。三千五百 余人(よにん)弓(ゆみ)鉄(てつ)
炮(はう)をつるべかけ息(いき)をもつかせず攻(せめ)たりける。扨(さて)行長(ゆきなが)は後(うしろ)の高山(かうざん)に登(のぼ)り上(うへ)
より城中(じやうちう)を見(み)おろし。数千挺(すせんてう)の鉄炮(てつはう)をもつて雨(あめ)の降(ふ)る如(ごと)く打(うち)かくれば。
城中(じやうちう)には朝鮮人(てうせんじん)みち〳〵たる事(こと)なれば。玉(たま)一ツに二人三人ツヽ討(うた)れ上(うゑ)を
下(した)へと騒動(そうどう)す。大手(おほて)は大村(おほむら)五島(ごとう)松浦(まつら)の人々(ひと〳〵)。鬨(とき)を作(つく)りておめき叫(さけ)んで攻(せめ)