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コレクション: コレクション1

BnF. Département des manuscrits. Japonais 190-191 - 翻刻

BnF. Département des manuscrits. Japonais 190-191 - ページ 212

ページ: 212

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出(いで)候はんこと存(そんじ)もよらざる義(き)に候。一向(いつかう)に先(さき)へ御 ̄ン急(いそ)ぎあらんこそよかるべけれといふ。 よつてさらばすゝむべし。去(さり)ながら侍(さむらひ)とも歩行(かち)にては叶(かな)ふべからずとて。在々所々(ざい〳〵しよ〳〵)へ 打入(うちいつ)て馬(うま)とつて乗(のら)んとするに。所(ところ)の者荷物(ものにもつ)を付(つけ)て自(みつか)らも打乗(うちのつ)て退(のき)つると見(み)へ て。馬一疋(うまいつひき)もなかりけり所々(しよ〳〵)に有(ある)ものは。伴(つな)ぎ捨(すて)たる牛(うし)のみなるを見(み)て是(これ)を取(とり) 来(きた)り。歩行(かち)の達者(たつしや)ならぬ者(もの)は是(これ)に乗(のつ)て急(いそ)げとも。はかの行(ゆか)ぬぞ気(き)の毒(どく)なり 奉輩(ほうばい)中(ちう)の若殿原(わかとのばら)。口(くち)のわろきが集(あつま)りて時(とき)の座興(ざけふ)のやうに笑(わら)つていふ。方々(かた〳〵)は 今日(けふ)の体(てい)たらく騎馬(きば)の人(ひと)とは申されまし。騎牛衆(ききうしゆう)とや申さん何時(いつ)も馬(うま) 乗(のり)よりは気遣(きづかひ)なく。後(あと)にさがりて御座(おわ)すれんは左礼言(されこと)らしういふといへとも。 はじめは此方(こなた)も聞(きゝ)すてゝ行(ゆき)けるが。余(あま)り戯言(けげん)のすきぬれば牛乗(うしのり)とも腹(はら)を 立(たつ)て。さて各々(おの〳〵)は初(はじ)めよりさま〳〵の御 ̄ン なぶりを。左礼言(ざれこと)とのみ存(そん)ぜしが。実(じつ)に我(われ)