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コレクション: コレクション1

BnF. Département des manuscrits. Japonais 190-191 - 翻刻

BnF. Département des manuscrits. Japonais 190-191 - ページ 281

ページ: 281

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ねばその姓名(せいめい)をたづぬるに某(それがし)は元(もと)日本(につほん)の産(さん)にて姓(せい)は後藤(ごとう)と申候 得(え)とも偽(いつは) りて彼(かれ)にしたしみ命(いのち)を助(たすか)り候と申ける清正(きよまさ)大(おほい)によろこびすなはち名(な)を後藤(ことう) 二郎と改(あらた)め。諸事(しよじ)の通詞(つうじ)の手引(てびき)とはなしたりける。かくて日本(につほん)の諸将(しよしやう)は おひ〳〵王城(わうじやう)へ打入(うちいり)評議(ひやうぎ)しけるに。清正(きよまさ)のみ国王(こくわう)王子(わうじ)を追(おひ)かけ行(ゆき)しよしを 聞(きい)て。彼(かれ)が先立(さきたて)るを打捨(うちすて)置(おか)ば彼軍(かのぐん)敵中(てきちう)深(ふか)く入(いつ)て。若(もし)不時(ふじ)の難事(なんじ)出来(いでき)なば 却(かへ)つて味方(みかた)の落度(おちど)たるべきと。中(なか)にも鍋島直茂(なべしまなほしげ)は清正(きよまさ)が相備(あひそなひ)たるによつ て。急(きふ)につゞいて馬(うま)を急(いそ)がせ跡(あと)をしたふて馳(はせ)たりける。小西行長(こにしゆきなが)は元(もと)より一 方(はう)の前手(さきて)たるによつて。朝鮮王(てうせんわう)の落行方(おちゆくかた)を聞定(きゝさだ)め平安道(へいあんたい)へおもむきける。 其余(そのよ)の大名(たいみやう)黒田(くろた)小早川(こはやかは)が手(て)の軍平(ぐんひやう)ども。おもひ〳〵に打立(うちたつ)て押行(おしゆき)しは。 夥(おひたゞ)しき兵(へい)の形勢(ありさま)なり。