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コレクション: コレクション1

BnF. Département des manuscrits. Japonais 190-191 - 翻刻

BnF. Département des manuscrits. Japonais 190-191 - ページ 299

ページ: 299

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の中(うち)に入(いり)たるものよ是(これ)より北土地(きたとち)だにつゞかは虎狼(こらう)の穴鬼(あなおに)が島(しま)まで逃(にげ)給ふ とも。遁(のが)しはせじと笑(えみ)をふくんで直茂(なほしげ)に此事(このこと)を談(だん)ぜらる。鍋島聞(なべしまきい)て云(いひ) けるは。異国(いこく)の者(もの)は謀慮(ばうりよ)をもつて。敵(てき)をやぶるを専(もつはら)といたすなれば。計(はかりごと)を もつて敵兵(てきへい)を深入(ふかいり)させ。切所(ぜつしよ)の死地(しち)に陥(おと)して伏兵(ふくへい)をかまへて。我々(われ〳〵)を打取(うちとら)ん と存(ぞんず)るかも知(し)らず。浅(あさ)はかに是等(これら)の事(こと)を誠(まこと)とし不覚(ふかく)ばし得(え)給ふなよ。 其上(そのうへ)我等(われら)が手(て)の者(もの)どもは。王城(わうじやう)を出(いづ)るより十六日の炎熱(えんねつ)を侵(おか)し来(きた)る のみならず。所々(しよ〳〵)のせり合(あひ)手(て)ひどき目(め)に出合(いてやひ)。切所(ぜつしよ)あまた越来(こえきた)れば上下(じやうけ)の草(くさ) 臥(ひれ)大(おほ)かたならず。余(あま)り不便(ふびん)の事(こと)にて候 此辺(このへん)は幸(さいわ)ひに。富饒(ふにやう)【冨は俗字】の土地(とち)にして百 姓(しやう)も肥(こへ)米大豆(こめだいづ)も沢山(たくさん)に見(み)へたれば。しばらく逗留(たうりう)せんと存(ぞん)ずるなり。貴(き) 方(はう)も我等(われら)が申(もふ)すところを承引(しやういん)あられ。都(みやこ)へ此趣(このおもむき)早々(さう〳〵)注進(ちゆうしん)の後(のち)次第(しだい)により